あの中銀カプセルタワービルが定期的に見学会を開催しているとのことで、伺ってきました。
(2020年12月)
中銀カプセルタワービル
1972年竣工
設計:黒川紀章
保存・再生プロジェクトの世話役(?)の方からお話を伺いながらの楽しい見学ツアーでした。
黒川紀章さんはカプセルそのものを交換していくことを考えていらしたが、設備の寿命の方が短いため、当初の思惑通りには新陳代謝できていない。家庭用の壁掛けルームエアコンを設置するのにも大変な苦労をしているし、それも管理者側ときっちり合意ができてはいないという状態。
構造はカプセルを支える幹の部分だけなので、かなり細長いタワーとして成立させなくてはならない。エレベーターとスキップしていく階段、設備シャフトと柱をぎゅぎゅっと詰め込んだ基準階平面はとても美しい。窓のない共用部となるが、設備のパネルなどは結構ポップなカラーリングだったとのこと。カプセルの入り方の他、外部目隠し付きなど、カプセルはかなりバリエーションがあるそうだ。また、新築時は内装や設備を選択して購入していた。
丸窓には時計の針みたいに開閉するプリーツのブラインドが設置されていたそうです。
最近また、売却か?という報道があったり、なかなかこのままの存続は難しいのかもしれません。現状、お湯が出ないので、シャワーは水のみ!それでも住んでいる方はいらっしゃるし、立地からしてサービス付きアパートメントがフィットするので、何かを選択して手を加えれば、まだまだ存続の道はあると感じました。
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